手術後の薬物療法のこと ①
手術を終えてから、浸潤した領域が大きめだったため、
「化学療法をします」と決まり、
手術から1か月後の「病理診断」を教えてもらう診察の場で、
次の治療の流れを聞くこととなった。
一つ、良かったことは、手術で見える者は全て取りきれた、
との病理診断から、放射線治療は無しとなりました。
さて、化学療法(抗がん剤の投与)のこと。
私の場合、2つの選択肢がありました。
①dd-EC療法(ドースデンスEC):2週間おきで8回投与する。(dd=濃い投与)
投与される薬剤は、エピルビシン・シクロホスファミド+パクリタキセル。
②TC療法(ティーシー):3週間おきで4回投与する。
投与される薬剤は、ドセタキセル+シクロホスファミド。
わたしは、②TC療法を選びました。
この選択を決めるにあたっては、乳がんガイドラインと、米国の医学論文やニュースなどを検索して読み込んだことと、何人かの医療関係者(医師)やこの病の経験者のお話を伺う機会があったので、いろいろ聞かせていただいて決めました。
最初は、薬物療法の担当の医師からは①DD-EC療法を勧められました。でも、TC療法でもいいので、どちらかを必ず受けてください、と、しっかり目を見て言われました。この先生の行動が本当にありがたく、心強く感じられました。担当してもらう医師の方のお人柄は、本当に大切な事項です。相性のいい先生と出会うことが一番の薬かと思います。
選んだ理由や、伺ったお話については、次の記事にします。
論文、ガイドラインなどの情報リスト
乳がんとわかった時、次は病院(手術など大きな治療ができる病院)を選ぶ段階に入ります。家に近い病院を選ぶでもいいですし、治療実績で選ぶのもありかと思います。
わたしは、まさに「まさか自分が。」だったので、全く事前知識がなく、ネット情報を頼りに病院を選びましたが(のちに、遠い知人に乳腺外科医がいたため、そちらでもお話を伺いました。)今になって、分かっている病院のことを記しておきます。
○乳がんと言えば、ここが御三家(のような位置づけ)
1)昭和大学病院 2)聖マリアンナ医科大学付属病院 3)聖路加病院
どちらも東京都の病院ですが、乳腺科として独立したチーム医療を構築し、患者さんの体調管理や対応力が高いこと、治療のノウハウの蓄積も多いことから、とても信頼できる病院です。ただし、とても混雑しています。ほかには、静岡県立がんセンターや、愛知医科大学病院、九州大学病院など県立やがん専門の病院などもネット上で評判の良い病院です。
もちろん、今現在、最新の研究結果を収集し、最も先端の癌治療を受けられるのは、「国立がん研究センター」です。
乳がんは、他の癌と比べて死亡率が低め、いち早くきちんとした医療手当を受けることで後の治療も比較的穏やかである確率が高いので、本当に早期発見、早期治療が大切です。(わたしは検査をさぼったタイプで、なかなかハードな治療となりましたので、乳がんの検診は強くお勧めします。)
さて、そのほかにも、知っておきたい情報について、以下、リンク集を作りました。
ご参考となれば幸いです。
☆患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版
☆静岡がんセンターの資料集
冊子(PDF)・電子書籍・動画・リンク一覧 | 静岡がんセンター
◎がんナビ(日経BP社)
☆乳がんの術後化学療法で最適な治療選択とは?2021年
◎がんプラス(エムスリー社運営)
☆乳がんの治療選択
https://cancer.qlife.jp/breast/breast_tips/article4996.html#breastMeds7
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以下のリンク集は、手術や抗がん剤・放射線など大きな治療が終わったのち、ホルモンに反応するタイプの場合に継続的に行われる、ホルモン治療に関する情報です。
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○最新の研究発表、乳がんのこと
☆ 乳がん発症の超早期に微小環境を作り出す仕組みを分子レベルで発見|東京大学医科学研究所
☆ 腸管と乳腺はつながっている! ~腸内微生物が母乳中の抗体産生を促す~|東京大学医科学研究所
化学療法(抗がん剤)を受けているときに、食べられたもの
乳がんの術後補助療法として、化学療法(抗がん剤投与)を行った時のこと。
副作用への研究が進んでいる昨今、
ありがたいことに、吐き気はほぼなく、食欲はとてもある状態で治療を受けることができました。とはいえ、やはり胃腸の動きは鈍化します。お腹がすいて、食べられるのですが、食べたいものと食べたくないものが、はっきりと表れました。
私の場合は、
ートマト味
ー酢の物
ー柑橘(レモン、ポン酢、みかんの味)
が必須でした。
また、野菜のごった煮、野菜スープがたまらなく美味しく感じられました。
そんな食べ物を、冷凍食品などで探して、元気な時に買いだめしていました。
1週間目がどんよりとした気持ちで自宅で過ごすので、この買いだめた、好きな食べ物と共に過ごす時間が、心の和む時間でした。
誰かの参考となれば幸いです。
抗がん剤(化学療法)を受けるまでの準備
乳がんサバイバーのアロマフィールドです。
TC療法(ドセタキセル/エンドキサン/シクロホスファミド)という
抗がん剤投与を、4回受けることに決めて、治療開始日までの準備のことを書きます。
病院からは、最初に「ウィッグ」を早めに購入することをアドバイスされます。
そして、私も、最初にウィッグの資料を見たり、お店へ行って試着したり、帽子屋さんへ行って帽子を購入してみたりと、長期的に付き合うことになる脱毛に関するアドバイスが多くありましたあ。(私自身は、尼さんのような髪型ですので、ありがたいなぁ~と思うのですが、やはり外出時は、周りの方々が心配をすることや女性の丸坊主姿は、インパクトが強すぎるので、帽子やスカーフなど、見かけのことはいろいろと研究しました)
しかし!
まずは、4回の抗がん剤という強い薬剤投与への、身体が少しでも楽に過ごせるようにする準備は、大切です! 少なくとも、私は少しは楽に乗り切れたのかな、と思います。
① 保冷剤
・頭を冷やす用
・目を冷やす用
・手先を冷やす用 ※病院によっては、フローズンミトン、という
手専用の保冷剤が用意されていますが、病院にご確認ください。
・足先を冷やす用 ※同じく、フローズンソックスという
足専用の保冷剤が用意されますが、病院にご確認ください。
→わたしの通院していた病院では、手足ともに用意があって助かりました。
でも、途中で、だいぶぬるくなるので、保冷剤を途中追加していました。
Amazonで買える物のリンクを貼りますが、私の場合は、自宅の冷凍庫にあった保冷剤(食材についてくるもの)を多用しました。頭だけ、大きめの保冷剤を買いました。
②頭を冷やす保冷剤を止めるための帽子
こちらも、100均で買えるもので十分かもしれません。
わたしは、手持ちの腹巻きが、ちょうどいい塩梅でニット帽のようになったので、腹巻を頭に巻いていました(笑)。
③手、足の着圧手袋、靴下
手先、足先への血流が少ない方が、薬剤が行きにくくなり、副作用が少ない。
(止めたらだめですよ。少し減らす程度。)
(副作用が少ないのは、あくまでも、イメージでまだ研究段階)
こちら、手のための着圧手袋は、地元にあったダイソーで、指の着圧サポーターと手首のサポーターがあって、ちょうどいい感じの締め付け感だったので、ダイソーで購入して使いました。
④タオルや手ぬぐい
保冷材から滴り落ちてくる、水分を拭いたり、3時間ほどの投薬後に、頭などの水分をふき取るために使いました。
⑤手、足のクリーム(保湿のため)
毎晩、欠かさずに、手と足の爪の部分に、しっかりとクリームを塗りこんでいました。手足症候群、といって、表皮がめくれてしまう症状が出やすいとのことで、めくれると痛かったりと、気持ちが落ちる気がしたこと、そしてクリームのいい香りに心が癒されたことと、2つの良い面があって、毎晩、楽しみにクリームを塗ってました。
気分を上げるために、顔にも、ロクシタンを使っていました。ステキな香りです。
⑥体調や、食べたもの、散歩コースなどを記録する手帳(ノート)を作る
⑦氣分の上がる、パジャマ・部屋着の用意
抗がん剤投与後、1週間ほどは回復を待つことになるため、自宅内でゆっくり過ごせるように、心地いい服を用意しました。気分を上げるためです♪
⑧寝具 ーー カバー類一式、タオルケットなど肌に着く部分
抗がん剤投与後、48時間(2日間)は、汗や排せつ物に、抗ガン剤の薬剤が混ざっているそうです。体が、懸命に排泄しているんですね。健康に戻るためにも、しっかり排泄したいものです。
寝具は、洗濯すれば問題ないそうです(パジャマも同様)が、わたしは、タオルケットの代わりに、捨てても良いような使い古した大判タオルを使い、枕カバーも捨てるつもりのものを使いました。念のため、です。治療終了時に、一区切りの気持ちがあったので、枕カバーと大判タオルを感謝して廃棄しました。
ちょっと贅沢に、、、、という方向けにリンク載せておきます。
⑨細かいもの:眉毛のペンシル、チーク、ネイルカラー、アセトンFreeリムーバー
こんな感じで、小物をそろえてから、治療に向かいました。
抗がん剤を決めるまでの、気持ちが右往左往した過程や、治療経験者からのお話を伺ったり、知人関係の、お医者さんの意見を伺ったりしたことや、副作用の出たときの過ごし方などは、また次の記事で書きたいと思います。
乳がんと分かってからのこと
数年前から、胸のでっぱり(できもの)があって、でもサイズがずっと変わらなかったため、検診に行かなかった。
ある時、見た目が少し変わり始めたため、近所の「ブレストクリニック」を受診、そこからジェットコースターに乗ったかのような怒涛の病院通いと治療が始まった。
始まってからは、『知っておきたかった』と思うことがたくさんあったので、備忘録として記録していきます。
【概要】
〇ブレストクリニックへ
(自覚症状があったので、検診を受けずに乳腺専門のクリニックを予約した。(人気のクリニックは、予約日が4ヶ月先だった。)私の場合は、偶然キャンセルがあったのか、1週間先に予約が取れた。
診察日、当日に、先生が胸を見るなり、「今夜生検をしましょう」と通常なら改めて予約を取り直す検査を、当日の夜18時ごろに、再来院しておこなった。
〇1週間で結果
〇治療を受けたい、大きな病院を自分で探すことに。そして紹介状を書いてもらう。
〇大病院で、再度、初診~検査ざんまい~治療方針が決まる
〇手術が先(術前に薬物療法を行う治療法もある)となり、1ヶ月待つ
〇その間に、食事療法や、民間療法を探しまくり、受けまくる。進行しないタイプ、と言われたにもかかわらず恐怖心で、あらゆる手を探す。
〇手術、入院
〇1か月後に、病理検査結果(手術でとった体を、いろいろ検査した結果)を聞く。次の治療が決まる。
ここで、2つ目の分かれ道があった。
〇上記の「初期治療」が終わると、ホルモン薬の治療が5~10年始まる。
〇保険のこと
〇国の制度のこと
〇仕事のこと
〇体内の環境がすべてを決める、と言っても過言ではない。
①食べたものがあなたを作る。
②生活スタイルがあなたを作る。
③モノの見方があなたを作る。
ほんとにこの3つが大切だと痛切に感じている、治療が終わった今です。
それぞれのことを、書いていこうと思います。